古家付の土地売買、解体更地渡しはトラブルの元?その理由とは?

トラブル・クレーム解決事例

我々不動産取引の中で、売土地のカテゴリを見ていると、「古家付のため解体更地渡し」という文言をよく見かけます。

これは建物が古くて使えないような場合によく見受けられます。

リフォームが無理な場合

「リフォームすれば大丈夫なんじゃないの?」と思ったりしますが、

  • シロアリ被害が甚大
  • 建物が傾いていて修復のしようがない
  • 殺人事件現場 等々

とても建物は使えない状態の場合が多いです。こうなると訳ありですね。

そして、売主が「売れるまでは解体料は出せない(出さない)」というケースが多いです。

売れるかどうかはタイミングもあるが…。

ようは´売れるのかどうかも分からないのに最初にお金は出せないよ´ということですね。

そのような古家が建っている場合、本当は売主側のほうで解体してキレイにした後で売りに出したほうが早く、且つ高く売れるケースが多いのですが、売主さんのお気持ちもわかります。

そして、運よく「それでもいいので気に入ったので買う」と買い手さんが見つかった場合の流れとして、まずは
売買契約を締結します。

まずは売買契約をして、その後で解体

売買契約というのは、不動産業者が契約書等の書類を準備し、原則は売主買主双方が一箇所に集まり、説明が行われ、双方合意のもとで署名押印をして、買主さんが売主さんに手付金を渡す事で契約が成立します。

そして、その後で売主さんの責任と負担において解体作業に着手するわけで、その旨の文言も契約書の特約条項に謳っております。

解体更地にするわけですので、解体するのに期間は約1週間程度です。その後の造成等も含めれば2週間ほどで終わります。早いですねぇ。

家を建築するのには2か月~4か月もかかるのに、壊すのは1週間ですよ。悲しいものです。

そして、解体を担当するのは解体業者が行うわけですが、原則費用は売主さんが支払います。

そのような約束が事前に取り交わされ、且つ、契約書に書いておけばの話ですが。

解体後のトラブルで一番の問題点

そして、一つ問題があります。

買主さんは購入前に当然現場を見ます。そして、古家があるのを確認もしますし、売主側がブロックが境界なのかどうなのかの説明もしますが、購入決断をする前と、引き渡しを受ける時の物件の状態が一変するということです。

それは想定外の事が起きている可能性があるということです。

たとえば、

・隣地境界とのブロックが共有なのに壊されている。またはヒビが入っている。

これはかなり厄介ですよ。共有ということは隣地の方と共に所有しているブロックです。

ということは、取引には直接関係のないお隣さんの持ち分が半分あるということです。

それを勝手に壊す解体業者がいるということです。

それは誰のせいか?それは解体業者も悪いですが、仲介に入った不動産業者も悪くなります。

きちんと調査をして指示をするべきことです。それを怠ったとなれば不動産業者の責任が大ですね。

想定外の事が起きるのが解体

ではヒビが入っていた場合はどうか?これは想定内の事です。

なにせ古いブロックなので、それに近いところにある建物を重機を使ってガンガン壊す訳ですから、それは古いブロックもたまりません。軽いヒビくらいは入ってしまいます。

ではそれは誰の責任なのか?、それぞれの言い分は決まってこうです。

解体業者は「古いからしょうがない」
売主は「解体したのは業者だから業者に直してもらう」
買主は「壊れたものを渡すのか?ちゃんと補修してくれ」

となります。こうなると面倒ですね。

でもそれぞれの立場に立てば言い分は変わって当然です。

本当はそういった場合に備えて、不動産業者が解体業者に対して「このブロックは古いので、用心してヒビが入らないように建物を壊すように。もしヒビが入ったら補修をお願いしたい」と言っておけば解体業者も用心するはずです。

解体後のトラブルはまだあります。解体後の残骸物が土中に残っていて、それが見える場合です。

見えるものに関しての人の反応は敏感です。隠れていれば人は割と寛容です。

土の表面に、あきらかに石やコンクリートの破片が見えた場合はどうなるのか?

売主と買主で認識や気持ちが相違

売主さんとしては、´ここまでが私の義務だ´
買主さんとしては、´ここまでするのが売主さんの義務だ´

と必ずと言っていいほど、お互いの気持ちに差異(食い違い)が生じてきます。

そんなことでお互いが険悪な雰囲気になるのも嫌ですね。気持ちの良い取引がしたいものです。

では古家が付いている土地を売るのに一番良い方法は何か?

それは

・売主さんのほうで最初から解体しておく
・現状(古家付)で買ってもらい、買主さんが好きなように壊す。その分、買主さんは出費がかさむため、解体費分の金額交渉をお願いする。

以上2点が一番良い方法だと思います。

それでも「解体するのはどうもなぁ」ということであれば、不動産会社の営業マンに提案してもらうのがいいです。

その時、嫌な顔をした営業マンがいたら、´只の面倒くさがり´の人ですので、その人にお願いするのはやめておいたほうが無難でしょう。

適切なアドバイスをするのが不動産仲介業

カツキ不動産コンサルではどうやったら一番良いか、アドバイスを行いますので、ご安心ください。

追記しますが、解体したら滅失登記というのをしないといけません。

いわゆる登記簿から消す事務的な作業です。プロに頼むと4,5万取られますが、カツキはさっさっとやっちゃいますよ。ぜひご相談ください。

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