問合せ~案内~入居申込までスムーズな展開,翌朝衝撃の結末!?
かなり前の出来事ですが、あまりにも衝撃的だったものですからご紹介したいと思います。
ある物件に問い合わせがあり、「その物件をとても気に入っている、場所も知っているし、部屋を気に入れば直ぐにでも契約したい」とのこと。
「お!ラッキー!」と思いながらルンルン気分でスキップしながら現地へ向かいました。
案内時の様子は至って普通
いくつか空いている部屋があったため、それぞれが違うタイプだったため、その中での候補がいくつかあり、最終的には2,3部屋に絞りました。
それまでの時間がなんと4時間です。それまでの私の最長時間だったのではないでしょうか。
そんなにダラダラ案内をするのはいかがなものか?ということでしょうが、かなり前向きなお客様でしたので、じっくり見たいという事で、案内中のお客様は至って普通に見学、時々スマホを片手に写真を撮ったり、知人と連絡を取ったりしていました。
部屋のタイプが違うと悩む?
どれも若干違うタイプで、広さやサービス品、バルコニーの向きなどが違っていたことも長時間に至った要因の一つでもありました。
最終的に一番コストパフォーマンスの高い部屋を決めていただきました。
入居申込の前に十分な釘刺し
「ここでいいです」との返事があったため、私は「ご家族は大丈夫ですか?心配なさらないですか?ご一緒に見なくて良いですか?」と釘刺しトークを展開、すべてにおいてお客様は「はい、大丈夫です」とのこと。
私は´まさかここまで見ておいて後のキャンセルなど無い´と確信して、「ではこれにサインを」と入居申込書に勤務先などの事項を記載してもらい、保証人も親御様になっていただきました。
最後にまた「お母様は本当に大丈夫ですか?」と念を押して聞くと、「はい、お母さんからは『あんたが決めた物件であればサインするよ』と言ってくれていますので、大丈夫です」とのこと。
私は「かしこまりました。本日中には管理会社へFAXして審査に入ります」と伝え、「よろしくお願いします」とのことでした。
審査開始の準備
賃貸とはいえ住まいの提供という意味では非常に重要な仕事で、「ガキの使い」ではできない仕事だと思っています。
何一つ手抜きなど許されることはなく、入居申込書には空欄がないよう丁寧にチェック、そして送り状を作成してFAXするわけですが、その労力は結構計り知れないもので、何せ4時間の案内後ですから。結構クッタクタの状態でやるわけですね。
でもお客様の住まいのために頑張るわけですよ。
翌日、衝撃の展開が...。
翌朝、先日のお礼も兼ねて軽く電話で話そうと思い、携帯に連絡を入れると、留守電に切り替わりました。
ここまでは普通です。誰だって仕事中であれば出れないときもあるわけですから。
そんなときはメールかLINEでやり取りをする訳ですが、私はLINEを使って「昨日はありがとうございました。審査に入っておりますので、しばらくお待ちいただきたいと思います」と送りました。
そして、約30分後、LINE音が´ピンポーン´と鳴り、そのお客様からでした。
私は´普通に『ありがとうございます』と一言だけだろうなぁ´と思い、何の気なしにLINEを開くと、な、な、なんと!
「昨日はどうも。いろいろ考えたのですが、他の物件も検討しているのでお断りします」との文言が...!
私は、なんだと~~~! と心の中で叫びながらLINEを打ち始めました。
審査終了後のキャンセルは料金が発生する可能性が
何の商品でもそうですが、返品・キャンセル・クレーム・クーリングオフというのが付きもので、避けては通ることはできません。
法的にどうこうという事はないと思いますが、不動産の場合はどうなのか?
もちろん、キャンセルはあります。一番多いのは他人の入れ知恵です。
売買でも契約するまでは分かりませんし、ローン特約や停止条件付の契約であれば尚更です。
しかし、まさかあれだけ釘を刺していたので「キャンセルは絶対無いだろう」という思い込みが招いた悲劇だったため、それでも「この野郎が!」と怒れるはずもなく、逆にキャンセル料が発生する可能性のことを考えて、「大至急連絡いただけませんか?重要な話がありますので」と伝えました。
キャンセル料がかかる可能性
しばらくして折り返してきたお客様に対して「それはそれで構わないが審査を通しているので、キャンセル料がかかってしまう可能性がありますよ」と伝えると、「そこは何とかしてほしい」と言われたため、「たくさんの人が動いているため、それは仕方ありません」と毅然とした対応で伝えました。
結果的にキャンセル料は発生しませんでしたが、それは結果論です。
しかも、お客様のほうから「すいません」と連絡があるならまだしも、私のほうから連絡したことによる返信内容がキャンセルです。「それってどうなのよ?」って感じですた。
キャンセルした場合の違約金はかかる?
法的に言えば、契約が成立しているかどうかの問題で、この場合は申込みをもらっただけですので契約をしたわけではありません。なので、違約金どうこうの問題ではありません。
あとは保証会社や管理会社、そして大家さんのサジ加減一つだと思いますが、その中で一人でも悪質な人がいた場合、普通に請求してきますよ。法律がどうこうというのは関係ありませんから。
それで´払ってもらえば儲けもの´という感じで、半ば振り込め詐欺みたいなものです。
道義的な責任は取るべき
そうです、そこなんです。お金ではありません。最後は「誠意」です。
「誠意」は世間一般的には「=お金」と捉えがちですが、そうではないんです。
ガキの使いではできないことをしている訳ですので、簡単にLINEだけで一言「すいません」で「はい終わり~」では´社会人としてはどうなんだろうなぁ´と感じます。せめて電話じゃないでしょうか。
狭い所で生活している以上、いつどこで会うか分からない訳ですから、そんなに冷たくしなくてもいいと思いませんか?
私のことが嫌いだったのかな?と思ってしまいますよ。ちょっとショッキングな出来事でした。