分譲マンションの管理費等が値上げされていた?調査不足で起きたトラブル事例
不動産の取引業というのは種類が様々で、その分野は多岐に渡ります。
- 賃貸
- 売買
- 管理
- 分譲(自ら売主)
- 新築(戸建、マンション)
- 建築(不動産業ですが一緒に業務をしているところが多いです)
- リフォーム(上記建築と同様)
そして、取扱物件は主に
- 土地
- 中古戸建て
- 中古マンション
- 新築戸建
- 新築マンション
- ビル(テナント)
ほとんどが売主と買主の間に入る仲介
不動産業で一番リスクがなく、いわゆる´人のふんどしで相撲を取る´商売なのが仲介です。
何せ自分で所有する訳ではないため、悪く言ってしまえば他人様の物を売らせてもらっている立場だからです。
なので、責任というのが重くのしかかってくる事があまりありません。
言うまでもありませんが、物件に関する調査に際しての責任はありますよ。
高い仲介手数料を頂戴する訳ですので、それなりにちゃんと調査を行い、それを誠実に売主と買主に説明し、トラブルにならないように最後まで取引を遂行する義務があります。
なので、最初から最後まであまりにもスムーズに取引を終えた事というのは数えるほどしかなく、そのほとんどは忘れています。(笑)
何らかのスムーズさに欠けた取引だからこそ、我々の仕事というのは存在すると言っても過言ではなく、すべての取引が何事もなくスムーズにいったら私もこのようなブログを書くことは無いでしょう。(笑)
分譲マンションの取引で重要な事は?
分譲マンション、もちろん新築時の価格は高いですが、事業主と言われるデベロッパーや販売主(販売代理店)は早く完売させるために様々な工夫をします。
その一つとして管理費・修繕積立金というのがあります。
これは買主(所有者)になったらその人が住もうが貸そうが所有者が払うものです。
その管理費・積立金は新築時には安く設定されているもので、5年毎、10年毎に段階的に引き上げられることが決まっています。
それが最初から明確に決まっている場合は支払いの目途が立ちますが、途中何らかの不測の事態によってその間隔が短くなったりする場合もあります。
値上げの価格もいきなり3倍になった事例がありましたが、それは3千円が9千円になった程度ですので、6千円の差額という事です。
これは非常に稀なケースではありますが、1万円が1万5千円になった事例は山ほどあります。それは3倍ではなく1.5倍ですね。
値上げ予定の確認は重要
以前あったトラブル事例ですが、買主からのチラシ反響で「物件を見たい」との事でしたので、小郡地区のマンションを案内しました。
その物件は元請け業者がいて、そこからの´借り物´物件でした。
なので、私自身その物件についての調査は十分に行っておらず、すべては元請けに任せた状態でした。
そして一発で気に入ってくれた買主、スムーズに契約まで事が運んだはよいものの、重要事項の説明時になんと!管理費の金額が3,000円ほど高くなっていたのです。
事前に買主は支払額を細かに計算していたため、その値上げ額を説明した途端、すぐさま反応し、「金額が高くなっているじゃないか!」と。
私は慌てて元請け会社に連絡すると「あぁ最近変わったんでしょうね」と素っ気ない態度。
解決策としては仲介手数料の値引き
そのときの私の勤務先は一応大手子会社のN不動産、上司に報告すると、「買主の要求を聞いて」と言われたため、それを尋ねると「間違って書いていたのは仕方ないが、我々としても死活問題、これから数年先の支払い額も変わるため予定が狂った。なので月3千円の3年分で手を打たないか?それだと約10万円の値引き」との要望。
そのことを上司に報告して「じゃあ仲介手数料から値引こう」という結論に達し、そのことを買主に伝えて了解をもらいました。
そのとき何故か元請け会社にも責任を取ってもらおうと思わなかったのが不思議でならず、そうすれば5万円の負担で済んだはずなのに。今となっては後の祭りです。
仲介会社が何社入ろうが連帯責任ですからね。今だったら間違いなくそうします。
この事例はいずれにせよ調査不足が招いたトラブル事例ですので、気を付けましょうね。