徹底調査が必要な訳あり(事件・事故)物件,売主の申告はどこまで?
世の中には「訳あり物件」というのがあります。
事件や事故、様々なケースが考えられますが、それらを「黙っておこう、分かりっこないから」なんて思ったら大間違いです。
その理由は簡単です。
近所の人が知っているからです。
つまり、周知の事実である以上、黙っていても後で必ずバレます。その時に大ごとに発展するケースがあります。
時と場合によっては損害賠償を請求されるケースもありますので、十分ご注意願います。
表に出ないで裏で取引されるケースがある?
不動産という取引の性質上、外から見て「売れたのか」「売れていないのか」が分からない時が多くあります。
土地であれば家が建つから分かるでしょうが、建物の場合、それこそ表札でも変わっていれば分かりますが、そんなに人の事に興味がある人はあまりいません。
特にマンションなどは隣の人でもない限りは分かりません。
訳あり物件の種類
その名の通り、訳があって手放さないといけない事情の 代表的なものとして
- 家の中で人が何らかの事情で亡くなった(事故、自殺、他殺、孤独死等々)
- 家の外で亡くなった、たとえば車内、庭で焼身自殺(たまにあります)
- 家の前の道路で交通事故死があった
- 家の隣で他殺、自殺があった
- 家の前の墓や葬儀場がある、または建設された
- 近所が暴力団事務所
- 隣地に変わった人がいる。(布団たたきおばさんがいる)(奇声を発する人がいる)
数えればたくさんありますが、最初は訳ありではなかったものが、突然、訳ありになる場合もあります。
それは今後どのように周辺環境が変わっていくのか誰にもわからず、もし自分の身に降りかかってきた場合の対処法は、我慢するか、引っ越すしかありません。
気にする人、しない人がいます
気にしない人はまったく気にしませんが、気にする人は相当気にするようです。
じつは私は前者です。その理由としては、今までは平和に何事もなく暮らしていたものが、突如として、他人の行為が絡んできたことによって周辺環境が激変してしまった場合、自力ではどうしようもないからです。
それでも「理屈ではない、イヤなものはイヤだし、ダメなものはダメ、そして気持ち悪い」と言われれば、訳あり物件として不動産そのものの価値が下がった不動産として扱わざるを得ません。
そうなると、金額にも当然ながら影響してきます。
事件・事故物件は売れるのか?相場はいくら?
一般的には他殺等の事件性が高いものは相場の半値、自殺は3~4割減、その他は
状況に応じて2~3割減です。
「そんな訳ありが売れるの?」と思われがちですが、「どんなに安くても買わないし、見にもいかない」、という意見も多々ある一方で、「まったく気にしない」という人がいらっしゃるのも事実です。
私の経験上で申し上げて恐縮ですが、気にしない人にとっては「こんなに格安物件はない!」と小躍りしながら内覧してくる方もいらっしゃるほどです。
そのような人ほど決まっておっしゃる言葉があります。
「死んだ人より生きている人が一番怖い」と...。(笑)
世間一般的には、平穏な暮らしを望んで買ったり借りたりしますので、それが損なわれる住まいという のはその人の人生にとって良いはずがありません。
そういった「平穏な暮らしほど偉大な人生はない」という私の仕事のモットーを生かして
皆さんに喜んでいただきたいと思っています。
「訳あり」だろうと、「訳なし」だろうと、売りたい人、買いたい人がいる限り、仲介人としての仕事は全うするのが我々の使命ですし、そこに自分の感情を入れることは許されない事だと思っています。
売却をすることは恥ではないが、「内緒で売ってほしい」という依頼も可能
たまに「売却するのを近所に知られたら恥ずかしい」とおっしゃる売主もいらっしゃいますが、別に恥じるべきことではありません。
私は近隣調査は大好きです。「ピンポーン」とインターホンを鳴らして挨拶をして事情を話す。ほとんどの方は「へ~っ、売りに出すんだ」と興味を持って話をしてくれます。
門前払いもありますけどね。
セールスではありませんので簡単です。一応話は聞いてくれます。その人が買ってくれたときもあり、そのときはまさに一石二鳥です。
内緒(秘密)で売りたいというご要望も可能です
もちろん、それでも「秘密裏で売ってほしい」という依頼もお受けいたします。
内緒で売るのは秘密厳守の意味合いから合理的な考え方でもあるからです。
売り方は様々ありますが、完全に内緒という訳にもいきません。特定された前向きなお客様を案内する必要がありますので。
公にしない方法で売るということです。
明日は我が身です、訳あり物件のことに関してもカツキにご相談ください。