上がる不動産価格と上がらぬ賃金、なぜ日本の賃金は上がらないのか!?
日本のGDP(国内総生産)は米国、中国に次いで世界3位です。
日本は先進国ですので、世界3位ということはそれだけ生活が豊かにならないといけないわけです。
それがなぜ豊かにならないのか?=経済が回っていない(インフレ)=賃金が上がっていないということです。
賃金が上がらない理由
日本の賃金はこの30年間でわずか4%しか上昇していません。
日本は現金比率が非常に高い国です。それが経済が回らない一つの大きな要因です。
日本人の金融資産の比率を大きく分けると下記になります。
- 現金、預金(約50%)
- 株式、有価証券(約20%)
- 保険、年金(約20%)
- 不動産(約10%)
- その他(10%)
一番上の現金、預金は誰が持っているのかご存じですか?
はい、ズバリ、高齢者です。高齢者は株などに投資などしませんから現金をタンスか銀行に預けています。
いわゆる´タンス預金´というもので、これはかなりの比率あるようです。
あと富裕層はどうなのか?というと、富裕層は頭の回転が良いので現金で預金しようとはせず、株や投資などで資産を回転させ、転がしたりして資産を爆発的に拡大させてます。
高齢者が資金を動かさない限り、世の中にお金が出回ることはなく、それが経済を衰退させ、挙句の果て、一生懸命働いている我々の給料は上がらないということにつながります。
米国などの欧米諸国の賃金は?
はい、着実に上がっています。この30年間で1.5倍~2倍上がっています!
日本の4%どころの話ではありません。それは先ほどの比率の割合が全く違うからです。
- 現金、預金(約20%)
- 株式、有価証券(約50%)
- 保険、年金(約10%)
- 不動産(約10%)
- その他(10%)
何が違うのか?そうです。株式の比率が50%ということです。
これがアメリカ経済を動かす大きな原動力の一部となっているのです。
日本人の誰もが知る会社、ありますよね。
- アップル
- マイクロソフト
- アマゾン
この4社を上げただけでも日本の企業は全く歯が立ちません。
日本企業の時価総額をすべて合計しても4社の足元にも及ばないわけですから。完全に追い越されているわけです。
日本人が株を買わない理由は?
日本人が積極的に投資をすれば、それが大きな原動力となり、それが経済を支えることに繋がり、賃金もどんどん上がります。
それでも日本人が株を所有しない理由は、バブルのトラウマがあるからです。
今の世代の日本人は、親から「株などしたらいけませんよ、損するから」と教わって育ってきました。なので´元本割れして怖いもの´という恐怖の呪縛から逃れられず、いつまでも投資に手を出すことが出来ずに労働を強いられることになっています。
現に日本では「投資なんてうさんくさい事やってないでがむしゃらに働け!」と言われるだけで、労働で賃金を得る事こそが´美徳´という考えでみんな一生懸命働いています。
この考えが定着している以上、日本人がアメリカのように金融資産で豊かになることは不可能です。
上がる不動産価格と上がらぬ賃金
世の中には40代や50代になっても借家住まいという方々がたくさんいらっしゃいます。
私の周りにもたくさんいますよ、「家なんて買ってらんねぇ!わざわざ借金までして」と。
それはそれで正論かもしれませんが、悪く言えば優柔不断、加えて大きな負債を背負う肝の太さがないというのも正直なところです。
先日、新築マンション価格が「首都圏でバブル期越え」「全国平均価格、初の5千万円台」という文字が新聞の見出しで賑わっていました。
福岡市でも前年比2.9%増の4,095万円と、賃金が上がらないのに不動産価格は確実に上がっています。
出るのはため息ばかりです。
日本の前首相はあまり印象に残っていませんが、一つの大きな改革を起こしたことをご存じでしょうか?
国際的に見て高かった携帯電話料金の値下げに奔走し、そして改革を起こしました。これは偉大な功績です。
政治家のどなたかが不動産価格の「適正化」を推し進めてくれないものでしょうか...。
今日は取り留めのない話になりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。