賃貸契約の保証人を間違えると大変!誰が適しているかご存知でしょうか?

不動産に関するお困り事・ご相談事

先日、「賃貸物件を探している従業員がいるので紹介してほしい」との依頼があり、喜んで探しました。

希望物件に近いものがなかなか無かったのですが、宝物を掘り当てたように、やっとの思いで探し当てた物件を紹介したところ、一発で気に入っていただき、それこそ部屋に入った瞬間、「あっ、ここでいい」という感じでした。

私は「早っ」と思わず叫びそうになりながらも、「まぁまぁよく見てくださいよ」と言いながら案内、もうここで100%決定と心に決めていたお客様はもうどこを見ても「これはいい!」の連発!

即決客にはご用心

家賃も初期費用も安く、「すぐにでも住みたい」と抑えきれない状態でした。

私は「では店で申込書に記載をお願いします」と伝え、帰社しました。

そして、書いている最中で、「保証人はどなたにしますか?」と尋ねると、「社長でお願いします」と言われたため、少し違和感を感じながらも、「ご身内にはいらっしゃいませんか?」と尋ねると、「なかなか頼みにくいし、遠方のため時間がかかる」とのこと。

私はそれでも違和感が拭いきれず、「もし大家さんが『難しい』と判断されるようであればご身内をお願いします」と伝えて管理会社にFAXしました。

すると、案の定、管理会社の担当より「保証人は原則として三親等以内の身内になってもらっている、身内がいらっしゃるのになぜ社長なのか?その理由が明確でないと大家に交渉できない」とのこと。

私は少しイラッときながら、「勤務先の社長が連帯保証人だから一番安全ではないでしょうか?、もし仕事を辞めたとしても保証契約は継続するわけですから」と反論しましたが、「もし何かあった時のために身内になってもらっている、それが原則」の一点張り。

法人契約という手

私は困り果て、途方に暮れていたところ、賃貸に詳しい上司に相談すると、「その勤務先が法人であれば法人契約はできないの?寮みたいにすればいい」と言われ、ハッ!と思い出しました。

そうです、法人契約という手があると思い、すぐさまその事をお客様に話すと、「社長に相談してみる」との事ですぐにその代表より連絡があり、´なるほど´といった感じで「それはそれでいい、とにかく早く入居させたい」と快諾してもらい ました。

私はホッと胸を撫で下ろし、管理会社に連絡、「法人契約に切り替えます」と伝えると、その担当者も、´あぁ、その手があったか´と言わんばかりの対応でした。

翌日、社長と面談し、法人契約を無事行いました。その際の保証人は代表者で、お客様の名前はあくまでも入居者欄に書くだけ、という内容になります。

これは物件や管理会社や大家さんにもよりますが、別に厳しい審査をしているわけではなく、普通の対応です。

保証人は身内が原則

単にお金持ちの社長だから保証人には一番適しているという考え方は間違いです。

身内がいないのであれば仕方なく勤務先の社長であったり上司であったり、はたまた友人でもOKの場合もありますが、そもそも保証人自体が不要という物件もあります。

なのに「社長ではダメ」と通り一辺倒に言われるのは如何なものかとは思いますが、そこは物件を相当気に入っていたお客様でもあったため、何とか奔走した案件でした。

これは稀有なケースで、他に手頃で良質の物件が無かったというのが大きかったと思います。

原則的には3親等以内の身内が保証人、覚えておいて損はないはずです。

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