えっ!?そんなことも知らないでも不動産って売れるの?と思った事…。
本当にあった面白いお話ですので、ぜひともお付き合いくださいませ。
不動産というのは、前面道路にほとんどと言って良いほど上水道と下水道が通っています。
しかしながら、田舎に行けば行くほど下水道が通ってなかったりもします。
その場合は…。はい、浄化槽という手段です。
浄化槽とは、一言で言ってしまえば、土中に埋められている下水システムのことで、そこに汚物が流れ込み、システム内で汚物をろ過させ、キレイな水にさせて側溝に流すというものです。
小学生にでも分かるような説明をしましたので、その表現が本当に合っているのかどうかは分かりませんが、イメージとしてはそのように思ってもらって間違いはありません。
汲み取りではないということだけは100%間違いありません。
汲み取り式であれば、水洗トイレではありませんので、当然ながら汚物を貯め込んでいる場所にバキュームカーが来て、汚物を吸い上げるという単純なもので、今のお若い方はひょっとしたらバキュームカーを見たことがない方もいらっしゃるかもしれません。
´ボットン便所´といういわゆる´穴´に用を足す、というのが汲み取り式で、一昔前の便所はほとんどがそうでした。
下水道の普及率が50%の超えたのが1984年頃というくらいですから、今から37年も前のことです。
私(1970年生まれ)の幼少期は水洗トイレを利用した経験すらなかったほどです。
時代はどんどん進化し、下水道が通っていない区域、尚且つ浄化槽を取り付けたくないご家庭では、簡易型水洗トイレが導入されています。
それはジャーっと水が流れないタイプのトイレですね。先ほど説明したボットン便所に、専用の便器を付け足したものです。
今の新築では最低でも浄化槽です。
今の時代、新築であればどんなに田舎に行ったとしてもボットン便所(簡易水洗)というのはないと思います。
浄化槽システムを採用しているはずです。
浄化槽があるかどうかは駐車場もしくはお庭に行けば分かります。
2個以上のマンホールのような蓋があれば浄化槽です。1個であれば開けてみましょう。汚物が溜まっていればボットン便所(簡易水洗)ですね。
そこで今回の本題に入りますが、先日、庭先でふと耳にした若い30歳前後のある営業マンとお客様との会話です。
お客様:(浄化槽を指さしながら)これ何ですか?
営業マン:う~ん、何ですかね、マンホールですね。
お客様:浄化槽じゃないですか?
営業マン:あ~、そうですね。
お客様:浄化槽って何ですか?
営業マン:あ~、これはですね。バキュームカーが来てここで汲み取って行くんですよ。
お客様:あ~、そうですかぁ(終わり)
これが実態です。私はこの会話を聞いて心の中で「え~~~!!!終わりかよ!?」と突っ込みを入れていました。
浄化槽と汲み取りは違う
これは不動産業界だけでなく、日本人の知識としては持っておかなければいけないと思います。
今の40歳台以上であれば「んなこたぁ当たり前だろ」と思う事が、この会話からも分かる通り、当たり前ではないのです。
お客様から浄化槽の事を聞かれたら最低でも前述したような簡単な説明くらいはしないといけないと思います。我々はプロですから。
余計な事を言うのは論外だとしても、きちんとした説明は行うべきだと思います。
いやぁ~、でも浄化槽のことを知らなくても実績がつくれるというのはある意味、大した営業マンであることは間違いないと思います。
ま、お気を付け下さい。