ある理由で決済(引渡)が遅れそうに?もはや他人ごとではない事態…
もう9月ですね。時が経つのが早いもので、今年もあと4か月です。
今や全世界に猛威を振るっているデルタ株、その感染力の爆発力は凄まじいもので、他人事と思っていたのが、いつの間にか身近に迫ってきた様子です。
「知人が感染した」という話はもう当たり前、知人の知人まで範囲を広げると、その数倍、いや数十倍。
保健所の手が回らず、陽性患者からの聞き取り時にも「同居する家族」以外は濃厚接触者として追う事が不可能となり、濃厚接触者の定義はもはや崩壊しています。
これでは感染拡大が防げるはずもなく、人流も防ぐことができず、経済も停めることができません。
出来ることとしたら飲食店等の時短営業、不要不急の外出を控える等、何の法的拘束力のない緩ーいパフォーマンス的な緊急事態宣言。
メディアや医療関係者は大げさに新規感染者数のみを取り上げ、危機を煽るだけ煽り、大げさに騒ぎ立て、それを見た国民は右へ左へオロオロと語ったり報じたりしています。
欧米諸国では既にコロナと共存を決め込んでいてマスクも無し、外出規制も無し、ある程度は見直す必要があると思いますが、利権が絡む日本国内ではなかなか遅々として法整備が進まない為、なす術がないといった状況下にあります。
ですが、ただ言えるのは、希望の光であるワクチン接種率がすでに国内で4割以上を超えており、これが年末にかけて5割、6割、7割と増えていくのは必定であり時間の問題です。
そのときになってもまだメディアは悲観を煽ったりするのでしょうか?たぶん時間とともに段々と出来なくなってくるのだと思います。
決済(引渡し)が延期されそうになった理由とは?
はい、我々の不動産取引というのはスケジュールに沿って事を進めていきます。
申込み→売買契約→融資申し込み→現地立ち合い→融資契約→引渡し
大まかな流れが上記ですが、立ち合い時には融資契約と引渡しのイベントの日時を決めておきます。
そして取引に関わる人たちがそのイベントに際して書類を作成したり、場所を確保するなどの準備を行います。
引渡し前には融資契約(金銭消費貸借契約)という金融機関との契約があるのですが、そのイベントには本人出席というのが大原則としてあります。
そこに例外というのはなく、必ず契約者本人でないと契約締結ができないものです。
つい先日、引渡しが終わった例ですが、遠方に住まれているお客様、8月21日(土)に金融機関にて契約予定でしたが、その数日前、夜遅く1本の電話がありました。
「職場でコロナ感染者が出た。保健所からの調査で自分が濃厚接触者になった。PCR検査が契約前に行われ、契約前日にしか陽性判断が出ない、陽性と出れば契約に出席できない」というものでした。
売主、その他関係者はすべて理解している?
PCR検査は今後、誰もがすぐに出来るようになるとは思いますが、今は保健所からの指示で動かざるを得ず、判定も即座にわかるものではないため、自分が陽性なのかどうなのか?まだまだ容易には判定できません。
そうなると、このようなイベントが大幅にずれるわけですので、各関係各所に連絡を入れて事情を話して理解してもらわなければいけません。
一番重要なのは売主です。売主は今回大手の会社でした。親会社は東証一部上場企業です。
そのような会社の契約書には最近このように謳われています。
「関係各所にコロナ陽性者が出た場合、引渡時が遅れる場合があります。その場合でもお互い異議を申し立てることはできない」と。
これは今のご時世、当たり前のことです。
それで、「え~~~!そりゃないぜ、その日に決済って決めていたじゃねぇかよ。違約金の対象だ」などと言っていたらそれは超ポンコツ会社です。
たぶんそんな会社はないとは思いますが、個人のお客様であれば正直分かりません。
売主が個人であれば違約金?
はい、その可能性はあります。もし売主に多額の借金があり、その引渡し日に借金取りが金をとりに来るとなっていたらどうでしょう。
相手は借金取りです。それこそ「なんだと!コロナなんて関係ねぇや、借金はちゃんと返せ、払えないんだったら利息分だけでも払え」となります。
そうなると一銭も持っていない売主であれば買主に対して「何とかなりませんか?」となり、かなり揉めることになります。
なので、ちゃんと契約書の特約には前述したような文言を入れて理論武装し、すべての関係者たちの身を守る行動をしましょう。
皆さん、お気を付け下さいませ。