解体更地渡しとは?売主と買主どちらが解体したほうが良いの?その真相は…
インターネットから物件を探されている方、特に土地を探されている方で「ん?」と思われることが多いのが、「解体更地渡し」という言葉です。
不動産用語というのは難解なものが多く、我々からすれば、「もっと分かりやすく書いたらどうなの?」と思うのですが、じつはですね。それしか書きようがないんですね。(笑)
その文字通り、「古家が付いているので所有者(売主)側で解体して更地にして引き渡しますよ」ということです。
もちろん言うまでもありませんが、費用は売主が払います。
解体更地渡しのメリット
解体更地渡しのメリットは、一言で言えば´買主は何もしなくていい´ということです。
つまり、売買契約が終われば後は売主側が解体工事の手配を行い、工事が終われば滅失登記といって謄本から滅失させる手続きまで、すべての工程を売主がします。
なので、それこそ面倒な事は´買主は何もしなくて良い´ということがメリットです。
契約書には「建物の解体及び滅失登記は売主の費用負担と責任において行います」と謳います。
解体更地渡しのデメリット
解体工事を売主が手配して費用も払う、それにプラスして手間暇がかかるとなればその分というのは物件価格に少しばかりは上乗せされていて当然です。
契約書内に「売主の責任」と謳っている以上、売主は工事期間中、何が起きようと売主が責任を取らないといけないわけですので、いわゆるリスクが発生してきます。
そのリスクを背負う分が目に見えない費用として物件価格に乗っかっているという事です。
ご存知の通り、不動産というのは値札が貼って売られている訳ではありません。相場で取引されるのが通例です。
なので、どれくらい上乗せされているのか?というのは´お互いの気持ち´による部分が大きいです。
それと、価格以外のデメリットとしてあるのが、売主側の解釈による「解体」と、買主側の解釈が微妙に違っている場合です。
例えば、境界内に古いブロックがあった場合です。
売主・・・建物を壊したからブロックは壊さない
買主・・・更地渡しであればブロックも壊すのが当然では?
こうなった場合が非常に厄介です。
仲介業者は確認する義務がある
その微妙な気持ちの違いでトラブルになる事例というのは意外に多いもので、ブロックじゃなかったとしても、では樹木や木々はどうなのか?という問題もあります。
ですので、そういったトラブルにならないように不動産仲介業者は予め念には念を入れて打ち合わせを行う必要があります。
´そんなことは知らない、出たとこ勝負だ!´な~んて向こう見ずの仕事をしていたら後で必ずしっぺ返しを食らいますよ。
結果的にどうしたら良いのか?
売主は物件を手放す側ですから、極端な言い方をすれば´どうでもよい´となりますが、買主側としてはそうではありませんね。
その気持ちのズレが当然あるわけですから、一番良いのは「買主側が解体をする」という現状渡し、その解体費用分+α(手間暇分)を値引きしてもらう。というのがベストだと思います。
今はネット社会ですので、何をすればよいのかパソコン叩けば一瞬で分かりますので、少し理解の早い人であれば我々不動産屋より詳しい人もいますからね。
でも高い仲介手数料を払うわけですので、自分で考える必要はありません。
中途半端な知識を得てどうこうするより不動産屋にすべて任せたほうが良いのかもしれませんね。