住宅ローンが苦しくなったら任意売却しましょう。投資と考えれば損はない?
私は不動産屋目線として、´住宅ローン´という商品に関して持論があります。
それは「一生払うべきものではない」ということです。
時代にそぐわない住宅ローン
そもそも住宅ローンと言う商品自体、アメリカが発祥のもので、日本では終身雇用形態の時代にできたものです。
人生80年から90年と言われる昨今、今後の医療の発展次第では寿命100年と言われていますが、60歳または65歳でほとんどの会社の雇用が終了します。
よっぽど能力があるか、体力があるかでないと、それ以降どうやって暮らしていくのか、年金制度が破綻するのが目に見えているというのに、老後の事をちゃんと考えて住宅ローンを組んでいるのか不思議でなりません。
それは私自身にも言えることなのですが、42歳で35年ローンを組んでしまいました。その時の気持ちというのは「家賃払うと思えば安い、え~い、何とかなるさ!」っという感じでした。
ですが、冷静に考えれば完済年齢は77歳、´本当に大丈夫なのか!?´と真剣に考えるようになりました。
でも方法はあります。それまでにお金をガツンと貯めるか、もしくは売ればいいのです。
売却を考えれば購入はラクになる?
売却を思い立ったとき、まずは金融機関に相談します。「住宅ローンの支払いが厳しくなったので相談に乗ってもらえないか?」と。
そうすれば、銀行側は親身になって相談に乗ってくれます。おそらく言うことはどこも同じでしょう。
「不動産屋さんの知り合いがいればその方に売却相談をされてみてはいかがでしょうか?」と…。結局は相談したのにまた相談です。
銀行が教えてくれるのは残金です。あといくら払えば担保を抜いてくれるのか、もちろんそれが残金(+事務手数料)くらいなものです。
銀行としてはもう十分利息で儲かっておりますので、あとは取りっぱぐれがないように回収すれば何も言いません。
あとは不動産屋に駆け込んでまずは相談です。いくらで売れるのか?ということですが、残債分で売れて少しでも手元に残れば御の字です。直ぐに売却の方向で良いと思います。
手元に残るお金が大事
問題は手元に残らない場合はどうなるのか?ということです。
追い銭といって、足らない分を貯金から持ち出すことを言います。その追い銭さえ払って売れるのであれば売却の方向で良いと思います。
結局「自分の物にならなかった」としても新築で住んだ期間は『得』しているからです。
例を挙げると、2800万で購入したとしましょう。月々8万の支払いを続け、5年住んで残債が2,500万あったとしして、2,500万で見事に売れたと仮定すると、実際には8万×60か月=約500万を支払っているということです。
なのに2,500万の残債があるということは300万が元金、200万は銀行の利息分と言うことです。銀行としては十分儲かっているわけですね。
新築の家賃相場
今の新築戸建の家賃相場は、4LDK、100㎡で約10万~12万、程度が良ければ14万する場合もあり、平均12万というところでしょうか。
そう考えると、固定資産税が年間12万として1万の追加、9万の支払いで住んでいたわけですので、月々3万円得していたという計算になります。
それでも住宅ローンが厳しくなって売却する際、これを任意売却と言いますが、普通の売却と何ら変わりはありません。
売却理由
不動産を売るということは別に恥ずかしい事でもなんでもありません。何らかの事情があって売るわけですから。
経済的な事情があって売ることになったとしても、知人には「住み替え」と言えば済むことです。
ただ、不動産屋には本当のことを言いましょうね。守秘義務がありますので余計なことを周辺に漏らすことはありませんから。
まずはご相談することから始めましょう。