地面師詐欺横行,書類を偽造されたら仕方ない?大手でも被害に遭う
先日、大手ホテルチェーンのアパグループの関連会社が地面師詐欺、つまりは土地売買に絡む事件に巻き込まれ、12億円をだまし取られたというニュースがあっていました。
東京都内は地価が高騰しており、そこに目を付けた犯人が、土地売買を巡って登記に必要な書類を偽造したとして、犯人グループ数名は逮捕されていますが、詳細はよく分からないものの、とにかく犯人が捕まって良かったと思います。
セキスイハウス詐欺事件
その前には日本一の注文住宅メーカー、セキスイハウスが64億円という巨大な金額をまんまと騙されたという事件があり、このようなニュースが世間を騒がすと、我々も非常にやりにくくなりますね。
それにしても、東京オリンピック前の時期で地価が高騰しているとはいえ、且つ、山手線徒歩3分の600坪の絶好地とはいえ1坪1,000万を超える価格で大手メーカーが購入とは!?想像をはるかに超えています。
上記2つの事件は、日本を代表する企業であり、また巨大な金額のためニュースになっていますが、ひょっとしたら氷山の一角なのかもしれません。
我々の知らないところでも数千万円の被害はごく当たり前にあるのかもしれませんね。
相続がうまくできていない?
1980年代のバブル期に地面師という話が出ていた時があり、今ではまた違う形姿を変えた新手の詐欺手法になっているようです。
本来は自分の土地ではないところの物件、相続とかがうまくできていない物件って結構あるんですね。
そのような物件に目を付けるグループがいて、そこを徹底的に調べ上げるところから始まっているようです。
これが田舎の方だったら、土地の価格も安いため見向きもしないのでしょうが、割と都心のところだったりすると人口が集中していますので、相続する人が何人もいて、子供さんやお孫さんとかが何人もいて、その人たちの連絡がなかなか全員と取れないとか普通にあります。
久留米は地方ですが、普通に歩いていても、「あそこの土地って商売になりそうな土地だよね」とか「ずっと空いているからどうするんだろう?」と、みんな思っている土地が結構あります。
書類を偽造されたら分からない
そこで、「土地の所有者から委託されて」と名乗って本物の書類を偽造されて持ってこられたら、それは一般人からすれば、ひとたまりもありません。
それで大企業であるアパ側は代金として12億支払った、そして土地を取得できなかった、詐欺グループが一網打尽に捕まったという話です。
セキスイは何せ64億ですからね。
なぜ都心部が狙われるのか?
大きな企業が被害になっているいうところがある背景として、2020年に東京オリンピックが開催されますが、東京では土地をみんな血眼になって探しているというところがあり、それに乗じてこういう地面師というのが出てきているっていう話ですね。
これは我々にとっても相当耳が痛い話ですが、セキスイハウスに至ってはまだ水面下で警察が動いているようですが、実態が掴めていないようで、犯人も分かっていない現状です。
諸説あるようですが、地元では有名な「怪奇館」と呼ばれているような有名な場所ということで、そんないわゆる´いわく付き´と言われている物件をいとも簡単に掴まされる、何か深~い闇がありそうですね。
早く解決してほしいもので、この世から不動産詐欺が無くなることを祈るばかりです。