注文住宅契約前なのにキャンセル料の額がとんでもない事に?

トラブル・クレーム解決事例

不動産という職種上、建築屋さんとは切っても切れない関係にあります。

人様の土地を仲介して手数料を頂戴する商売です。

買主からすれば好きな土地を選んで、好きな建築屋さんで建てたいものです。

その建築会社を「どこか紹介してもらえないか?」という相談がよくあります。

知人に建築会社がいる場合は要注意?

先日、以前より懇意にしてもらっている先輩より相談の連絡が入りました。

「もう半年ほど前から依頼していた知人の建築会社から膨大な見積もりを提示されている。予算を言っていたにもかかわらず法外な金額で提示してくる。知人だからと言って足元を見られたのかも。どこか良い建築会社はないものか?」というものでした。

私は先輩の性格をよく知っており、高級志向が強くない先輩だったため、当然ながら、「それならいくらでもありますよ」と伝え、福岡市内の会社を紹介しました。

直ぐにその建築会社の担当営業マンに連絡し、「久しぶりですね。お元気でしたか?」という会話から始まり、事の経緯を説明、「ぜひ当社で見積もりさせてほしい」との事。

数日後に先輩と共に建築会社を訪問、事の成り行きを先輩はエキサイトしながら説明し、それまでの提案書や間取り図等の一切合切の書類を提示しました。

担当者は一級建築士の先生です。土地の形状と間取り図と見積書を眺めながら一つ一つを指摘し、「うちならこの金額で建築できますよ」と。

ローコスト系の住宅は価格の割に高品質!

そこで提示された価格は、その知人の会社より500万も安いではありませんか!?

先輩は「えっ!そんな金額でできるんですか?」とびっくりしており、一通りの説明を受け、「前向きに検討します!」と言い残して一旦持ち帰りました。

帰り際、先輩は私に「どうやって知人を断ろうかなぁ?」と言ってきたため、「普通に『他の建築会社で決めましたので、すいませんでした』だけでいいんじゃないですか?」と答えました。

先輩は「分かった、じゃあ実費は数万円だろうから、それを払ってキャンセルしてくるよ」と言い残して帰りました。

実費清算の請求書の金額に驚愕

数日後、先輩から「実費だけ払うと断ってきたは良いものの、請求された金額にびっくりしたよ、いくらだと思う?」と聞かれたため、私は「数万円じゃないですか?」と聞くと、

75万円だったよ」とのこと。私は思わず「え~~~!!!それは高い!」と答えました。

先輩は「最初から怪しい会社だと思っていたよ、これはどうしたらいいの?」とまた聞かれたため、「実費として実際にかかった金額にかなり上乗せされている可能性が高いため、明細を見てから決めましょう」と伝えました。

その連絡を受け、私は以前のブログで「間取りの達人がいる」の主人公であるN不動産のJさんに連絡、事の経緯を伝え、質問すると、

「そりゃあ相当ボッタクってますね。そのような実費精算をすることを予め書面か何かで契約するなり、最低でも口頭で説明していればキャンセル料として払うのは仕方ないが、それがない以上、無視しても良いレベルですよ、ボッタクリバーに入って座っただけでチャージ料数十万円と言われているようなものですね」と言われました。

一級建築士の答えは?

次に建てる会社の一級建築士に打ち合わせを兼ねて再度訪問、75万円の請求額を説明すると、間取りの達人と同じ答え、本当にかかったと思われる額を仕分けしてもらい、その答えは、「(請負)契約をしていない限り、払う必要はない。事前に「調査費用や図面作成代がかかるため、キャンセル料が契約前であっても〇万円かかる」という説明があっていれば払わないといけないが、そういった説明がなかった以上、聞いていない実費は払う必要も義務もない」との回答でした。

皆さん、ボッタクリには気を付けましょうね。

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