売主買主が近所,契約決済まで一度も会わずに取引終了,これって有?

トラブル・クレーム解決事例

先日の取引はとても変わった取引でした。

今回のブログはですね、私の心だけのトラブルです。なので結論から言うと解決はしていません。

・売主の自宅
・買主の自宅
・物件の場所

売主と買主、同じ市内に住んでいて直線距離からすれば数キロ程度です。

どちらか一方がどんなに仕事が忙しくとも不動産の売買取引ともなれば一度はお互い顔を合わせるのが一般的です。

会わなかった理由とは?

ではその理由とは?別に会いたくなかった訳ではなく、

売主さんは、体調が悪かった
買主さんは、仕事が忙しかった

ただそれだけの理由でした。

特に買主さんのほうが特殊な仕事で、緊急な用事が多かったようで、なかなか日時を決めることができなかったというのが一番の理由でしょうか。

だとしても、自分が買主だったらどう思うかと考えたときに、´どんな人が住んでいたのかなぁ´と気になるはずです。

そして、これからずっと住み続けるであろう自宅を中古で購入するわけです。

こんなご縁というのは一生に何度もある事ではありません。

その家を購入する際、お礼も兼ねてお会いするのが一般的ではあります。

持ち回り契約というのがあるが…。

今回、日程が合わず、買主側の日程があったかと思えば今度は売主の体調が悪くなるという悪循環が続き、であれば一同に介すことなく、別々に書類に署名捺印を頂こうという事になりました。

これを´持ち回り´と言いますが、よくある事ですが、あまりおススメできる契約方法ではありません。

というのが、先ほど申し上げたように不動産契約というのは一生の内そうそうあるものでもなく、やはり「お礼」といった意味合いが強いかもしれませんね。

売主からすれば、「買っていただいた」

買主からすれば、「売っていただいた」ということですので、こんなご縁はありません。

契約と決済と2段階の大きなイベントがある

売買契約というのはお互いが「契約しますよ」という大きなイベントで、双方が説明を受け、買主が手付金を手渡して契約が成立します。

決済は一番最後の大きなイベントで、事務的な行為ではありますが、書類上絶対に失敗は許されないイベントです。

通常は銀行で融資と登記の手続きをします。

大まかに説明しましたが、契約と決済で売主と買主が顔を合わせる時間は述べ2時間~3時間といったところでしょうか。

別に苦になる訳でもありません。二人きりで会う訳でもなく、決済時には不動産仲介業者、司法書士、銀行担当者もいますので、世間話でもすればあっという間に終わってしまいます。

なので、どんなに遠方であっても、契約か決済のどちらかにはお互いが顔を合わせるというのが一般的ではあります。

挨拶は必要ではないか

それでも仕方なく会えなかったとしたら、ではどうしたらよいのか?

私が買主であれば、私から仲介業者に「売主様の連絡先を教えてもらえないか?後日挨拶だけはしておきたい」と申し出ます。

そうすれば、仲介業者が売主に連絡し、「買主さんが挨拶したいとおっしゃっているが」と言えば、間違いなく売主さんはOKするはずです。

それでOKが出なければ仕方ありませんが、まずそんなことはないと思います。

しかもすぐ近所ですよ、う~ん、今回の取引では何か心残りになってしまったのはそのせいでしょうか。

気持ちの良い取引をするにはお互い笑顔で

買主側が「今回は良い家をありがとうございます。大事に使わせていただきます」

売主側はそれに対して「ありがとうございます」とその会話が必要だったような気がします。

物件は売主が育ててきた大事な子供

売主が親とすれば、これまで住んできた家というのは、言い換えればそれまで育ててきた子供同然だと思います。

その子供が結婚するとなれば相手がどのような人物なのか?会わない親はいないはずです。

その結婚相手からしてもそうです。結婚相手の親と会わない人はいないはずです。(特別な場合を除いて)

少し話が違うのかもしれませんが、私は仲介人の立場としていつもそのような気持ちで仕事をしています。

なのでいい加減な対応は一切できません。

今回の取引では、売主からすれば「子供が誰と結婚したのかなぁ」、買主からすれば「相手の親はどんな人だったのかなぁ」という何ともモヤモヤとした違和感が残ってしまった仕事でした。

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