家探し、気軽に「中古でいいよ」が家では通用しないその理由とは?
「新築を建てる」というと、一昔前は「うわぁー金持ち!」ともてはやされましたが、今はそうでもありません。
「新築を買う」=「建売を買う」というイメージが定着していますので、一定の収入と信用さえあれば建売は誰でも購入できます。
新築は新築です。皆から羨ましがられるのは間違いありません。
建売=価格が安い、この構図は間違いありません。
知人から「注文?建売?」と聞かれた際には「注文よ。こだわって建てたのよ」と答えておけばいいのです。
身の回りにあるもの、例えば
- 車
- パソコン
- エアコン
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 照明
- 衣服
- 財布 等々
数えればきりがないほどたくさんあります。
これらの物、すべてが最初は新品です。
そして、使用した瞬間から中古へと化します。減価償却されていく(古くなっていく)わけですね。
すると、新品時の価格より価値そのものが下がっていくというのが一般的です。
上記した中で、もっとも一般的なものが車ではないでしょうか?
中古で代表的なものは車
私のこの車、プリウスは一般大衆車ですが、新車価格は300万を超えます。
この車、10年経過した当時の価格が、なんと60万です! めちゃくちゃ安いでしょ?(笑)
同車はシルバーや黒が最も多く、この水色は一般的ではないとしても60万は安すぎです。
これが中古のメリットです。
何故中古車を買うのか?その答えはただ一つです。
安いから!です。その他には何にもメリットがないのです。(ヴィンテージ物を除く)
- 年式
- 走行距離
- 車種
以上が分かれば大まかな価格が分かるのが車の良い所です。
ですので、中古車屋さんは買ったり売ったりして利益を出すことができるのです。
買う側も「安いから」というそれだけの理由で購入することができます。
中古が安いというのは家では通用しない?
はい、そうなんです。その理由は、オーダー(注文)で建てた家が多いからです。
人それぞれ考え方の違いや個性があります。
家族構成であったり、家事の動線であったり。
車の駐車可能台数だけ一つ取っても、昔は1台が一般的でしたが、今や2台が当たり前、「3台ないといけない」と言う人が増えています。
それが古い住宅ですと、1台が当たり前、多くても2台までだったりしますので、3台欲しいとなると、増設するために外構の工事費用を考えないといけません。
注文(オーダー)することによって施主の満足度がアップするのは間違いないのですが、その注文住宅には他人には分からない欠点が出てきます。それが個性です。
個性が出る=癖が出るということになります。
つまり、万人受けしない家が出来上がってしまうということです。
その点、建売は個性はありませんが、万人受けされるように建てられています。
個性は売るときに高くなる
癖が強い住宅となると、施主の満足度と営業マンの給料が上乗せされた価格(!)になりますので、建物だけでも新築時は4,000万だった家が、10年経っても3,000万、20年経っても2,000万なわけです。
これだと割安感が無くなります。20年経った建物に、土地代が追加され、3,000万の中古住宅として売りに出されます。これでは中古の市場に乗っかかってこないわけですね。
それに輪をかけて、施主(売主)は一般人ですので、「いや、私がこだわって建てた家なんだ。そんな安い金額では売ることはできない」と意固地になり、いつまでも売れない中古住宅が残ってしまうわけですね。
まさに悪循環です。こうなると、中古=安いという構図がまったく成り立たなくなってくるわけですね。
そうです。それで中古より新築が安いという構図になるわけですね。
今から家を探し始めようとされる方には理解が難しいでしょうが、分かる人には分かります。
「中古でいいや!」と軽々しく口に出すと、えらいな目に遭います!(笑)
ま、ご注意願います。