親からもらった家,売ったときの税金は?払うの?払わないでいいの?

不動産に関するお困り事・ご相談事

国から搾り取られる国税「譲渡所得税」について簡単にお話をしたことがありました。

今は一生に一度の大きなお買物というのは一昔前の話になり、何度も繰り返し買い換え、よりグレードの高い家に住みたいという人が増えてきたのも事実です。格差社会は恐ろしいですね。

今日は1人暮らしの親から相続した土地・建物を売却した場合の税金についてのお話をしますね。

これからは超が付くほどの高齢化社会、このようなパターンはどんどん増えてくると思います。

親が田舎で一人暮らしをしている、子供は別に世帯を持って子供達と暮らしていて、たまに親の顔を見に実家へ帰る。ごく普通の光景だと思いますが、いつか必ず変化が訪れます。

相続発生で譲り受けた物件をどうする?

いつか突然、親が病気で亡くなってしまい、その実家を相続することになり、「さぁどうしよう?」となる相談が増えてきております。選択肢としてあるのは、

・放ったらかす
・貸す
・売る
・自分が住む

以上のどれかしかありません。

放ったらかしにしたらしたで、草が生えてきたらお隣さんから苦情が来るし、ひょっとしたら放火される危険性もあり不用心です。浮浪者が住み着く可能性もありますね。

何よりも防犯上の問題もありますので、なんとかしないといけません。

賃貸で貸すとなると、それなりにキレイにリフォームして貸さないと借り手はなかなか見つかりません。

「リフォーム代金100万かかりますよ」と言われて払ったは良いものの管理も大変だったりします。

古い家であればあるほど設備関係が壊れやすいので、その場合の補修は所有者がしないといけません。

相続した物件、売却時の税金は?

では「売る」という方向で話が決まった場合、どうなるのか。

まずは我々みたいな不動産屋が査定をして適切な相場価格で売りに出します。その際に心配になるのが税金です。

自分が住んでいなかった家を売るわけですので、原則はかかると思ってもらってよいのですが、 法改正が行われ、平成28年4月1日以降に売った場合に限って、特例が認められました。

それが、社会問題化している「空き家対策」の一環としてできた法律で、空き家を放置することによって周辺の生活環境へ悪影響を及ぼすためと、空き地の有効活用を促進するためですね。

相続物件売却促進のための特例

これも簡単に説明しますが、平成25年1月2日以降の相続発生(親が亡くなった日)に限られます。

昭和56年5月31日以前に建てられた古い家を相続した場合、売って出た利益に対しての税金が免除されるというものです。

ですが、ここで一つ大きな問題があります。「新耐震基準工事を行ったもの」という条件が付きます。

「んっ、なんだそりゃ」という感じですが、そうです。どこまでの工事が必要なのか不明で、一度専門家に問い合わせたのですが、特別な工事をしないといけないようで、結構お金がかかるようですね。

その結構というのはどれくらいなのか、もし200万も300万もかかるようでは税金払ったほうがまだマシとなりますね。

ではどうするか?答えは一つしかありません。

壊して売る!!ということです。

そうです。建物を壊して売れば工事も何もありません。建物が無くなるわけですから。

解体後、早く売らないといけない?

そして、これにもまた条件が...。壊した後、1年以内に売らないといけません!これは相場よりも安い金額で売ればそんなに長くはかかりません。

よく勘違いされている方がいらっしゃいますね。

「安売りはしたくない!」と...。気持ちはわかります。

ですが、金額を下げないと売れないということは、それは相場の金額で売っていないということですので、価格を下げるしかないのです。

よく「売りきらん不動産屋が悪い」と人のせいにする方もいらっしゃいますが、結構本気でやっていますよ。本気でやっていない人も沢山いますけどね。

よく、「可愛い娘を嫁がせるのと似ている」という表現がされますが、いつかはどこかで踏ん切りをつけて「いい人が見つかれば」と、タイミングが来れば嫁がせないといけないと思います。たとえそれが少々問題がある人でも。(ちょっと違うか...)

売却時にある程度の妥協は必要

つまりは、少々値が安かったとしても、せっかく買い手さんが見つかるのであればある程度の妥協は必要です。

買主さん側もある程度の妥協をしている訳ですから。100点満点を付けて買う人はいませんから。

でないといつまでも売れ残ってしまい、固定資産税ばかりを払い続けるリスクが大きいわけですから。

そんなイメージで税金の事を考えていただけたらと思います。

ご相談は無料で承ります。

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