30年経った木造住宅、貸す?売る?それは気持ちの問題です
先日、築後30年の木造住宅の査定依頼を受け、内覧してきました。
12年ほど賃貸で貸していた家で、かなりのダメージを受けていました。
パッと外見しただけで「かなり荒れている」との印象を受けました。
´パンチが利いている´という表現を我々はよく使いますが、今回がそれでした。
というのが、
・庭は草が伸び放題
・木はまったく剪定されていない
・カーポートは30年前の安いもので朽ち果てた感じ
・外壁はコケやカビが生えている
・軒先は雨漏りの形跡
外から見ただけで家の中の状態も容易に判別できました。
賃借人は´借りているだけ´の意識´
それもそのはず、賃借人が家の状態のことを気にかけて普段から手入れするか?ということですね。
そりぁそうです。「もうすぐ出るから住みつぶそう」と考えるのが普通です。
皆さんも車なら経験がおありかと思いますが、もうすぐ廃車にしようと思った車を手入れするか?ということですね。
おそらく掃除さえもしないでしょう。
それと同じで、オーナーのものを借りていて「善良な管理者の立場で注意して住む」とはいえ、しょせんオーナーは別の人で、基本的にはその所有者が管理する物件です。
賃借人(住んでいた人)の故意過失がない限りはオーナーが補修費用を負担するものです。
そう考えれば「よっしゃ、住みつぶそう!」てな感じになるのは普通の感情です。
自分の所有している家であれば話は別
自分が所有している物件の場合、売ることを考えて住んでいる人は基本いないわけですので、快適な暮らしを維持するため、常に細心の注意を払って住みますので、ちょっとしたことでも気になるでしょう。
「ん、ドアが閉まりにくいな」とか、「ここが汚れているな」、「クロスがひびが入っているな」てな感じで
賃貸であれば何ら気にしないことまで気になって仕方がないでしょう。
ようするに、所有意識と賃貸意識では住む意識の感覚というのが精神的に全く違ってくるということです。
その住宅、売主さんが「売ろうか?」「貸そうか」を悩んでいて相談を受けました。
生活するうえで一番酷使するのが水回り
キッチン、バス、トイレ、洗面所、そこをどうするかでリフォーム代金には雲泥の差が出てきます。
・普通の掃除で済む?
・特殊な研磨剤を使ったクリーニングが必要?
・全部新品に交換?
・どれかの一部を新品?
以上の選択肢だけで頭を悩ますところですね。
結局、「売るも貸すもどちらでも良い」というオーナー判断により、両方で出すことになりました。
つまり、´どちらか早く決まったほう´ということです。これはよくあることです。
外見だけのリフォームは見ればどうにでもなりますが、見えない部分、これがまた重要になってきます。
まさに人間と同じですね。皆様、十分ご注意ください。