古家付き土地と更地、売れ行きにここまで差が出る理由とは?
不動産取引の仲介業を営んでおりますと、日々たくさんの土地や物件に目を通す機会があります。
その中でいつも感じること。
それは――同じ土地でも「見せ方ひとつ」で印象は大きく変わるということです。
たとえば、「古家付きの土地」と「更地」では、見栄えがまったく違います。
前者は建物があるぶん、イメージが湧きにくく、「解体が必要」「中がどうなっているかわからない」「解体費が分からない」といったマイナス要素がどうしても付きまといます。
一方、更地の場合はスッキリしており、敷地の広さや形状もよく分かるため、購入検討者にとっては「どんな家が建てられるか」を具体的に想像しやすいのです。
これはとても大きなポイントで、たとえ少々価格が高くても、買い手が付きやすくなる傾向があります。
「見せ方」の大切さは、車や異性の出会いにも共通
これは土地に限った話ではありません。
たとえば、車で考えてみましょう。
どんなに手頃で性能の良い車でも、ホコリだらけで泥汚れがついていたら、見に来た人は興ざめしてしまいますよね。
「大事にされていない」「後々トラブルがあるかも」と、不安を抱かせてしまうのです。
同じように、異性との出会いも第一印象がすべて。
「あとで化粧するから大丈夫よ」などと言おうものなら、大変です。よっぽど美人であれば大丈夫なんですが…
たとえ中身が素晴らしくても、最初の出会いで身なりに無頓着だったり、表情が暗かったりすれば、相手の興味は一瞬で薄れてしまいます。
土地もまったく同じ。第一印象で「この土地、いいかも」と思わせることが、売却成功への第一歩なのです。
好立地なら迷わず解体を
特に駅近や人気の住宅エリアなど、立地条件が良い土地であれば、迷わず最初に古家を解体して更地にしておくことを強くおすすめします。
買い手からの反応がまったく違います。
「建物付きのまま売って、あとは買主にお任せしたい」と考える売主様もいらっしゃいますが、それではチャンスを逃してしまう可能性も。
せっかく良い立地でも、「手間がかかりそうだな」という印象だけで候補から外れてしまうのは、あまりにももったいない話です。
最後に
「見せ方」が売却の第一歩です。
土地を売る際は、「どう見せるか」「どう想像させるか」――これを意識するだけで、反響も成約スピードも大きく変わります。
ぜひ売却前に一度、解体の有無も含めたご相談をされてみてはいかがでしょうか。