新築志向が強いのは支払いを抑えるため,借りるより安いのが原因?

不動産に関するお困り事・ご相談事

以前にも少し触れましたが、新築を好む傾向が強い日本人、そもそも日本人の「新築への憧れ」といった点、政府自治体の税制面の優遇等の後押しがあるため、日本人の新築志向は当分離れることはないと思います。

テレビCM等の影響もある?

人気タレントを使ったTVCMにより、かなりの影響を与えており、そのスポンサーたる契約金は経済効果にかなりの影響があるもよう。

不動産業界では、新築木造住宅は一般的に30年で減価償却されるといわれています。

税法上での耐用年数はもっと短く、22年(!)です。

極端に言えば買って住んだ瞬間に中古住宅になります。

よく比較されるものとして中古車がありますが、新車も憧れですよね。

ですが、私自身は新車には全く縁がなく、生まれてこのかた買ったことがありません。

やはり新品というのは憧れですね。遠い存在のような気がします。

しかし、車は別としても、住むところにお金を払わなければならないというのは賃貸であろうと購入であろうと変わりません。

それぞれにメリット・デメリットがあり、一概には言えないところもあります。

話を戻して、30年で減価償却されるといわれる住宅ですが、要するに30年で価値が限りなくゼロ(0)になる
ということに他なりません。

程度のよってはまったくゼロということはなく、程度が良ければ価値が300~500万になることもあります。

なので、1,000万の土地の評価がある場合、それに建物の価値をプラスして1,300~1,500万という金額で中古住宅として市場で取引がされます。

なぜ市場は新築住宅を求めるのか?

新築住宅にも大きく分けて、注文住宅、建売住宅とあります。

建売住宅というのは建材等を大量生産するためローコスト系が多いのですが、注文住宅はオリジナル性を追求するだけに、材料代や人件費もかかるため高いのが一般的です。

今の20代30代の若い方が住んでいる新婚さんを例に上げると圧倒的に賃貸が多いです。

そりゃそうです。新婚ホヤホヤのラブラブ夫婦が最初から住むところにこだわりはありません。

実際にはそれどころではなく、「最初はお気軽賃貸でいいや」という方がほとんどです。

だから2LDKというタイプの間取りが新婚さんに人気があるんですね。

一般的な2LDKの平均家賃はいくら?

ざっくりですが、駅が近くて小学校が近いとかの好立地で、尚且つ、比較的新しい築5年位であれば駐車場1台込みで6万は確実に超えます。

車2台借りれば7万は見ておかないといけないでしょうね。

それで、すぐに子供ができたとして、そしてまた2,3年後に2人目というのが一般的でしょうか。

そうなると2LDKでは狭くなります。そういったように家族構成の事情によって間取りの必要性というのが大きく変わってきます。

家賃を払うよりも買ったほうが安い

そうなると、近所に安いローコストの2,000万の建売住宅が建ったとします。月々の支払いがいくらと思いますか?

35年の住宅ローンを組めれば月々5万台後半で購入できるんです。しかも駐車場は2台は可能ですし、3台取れる場合もあります。

「憧れ」「夢」が月々その安価で買えるのが現状なのです。

土地は所有している限り永遠の物

それに伴う固定資産税や維持費はまた別ですが、それを考慮したとしても、家賃を7万近く払い続けるより購入したほうが安く、しかも土地代だけは永遠のもので、建物が古くなっても、土地の価値は無くならないと考えるのはごく自然なことです。

その新築志向が強いのは日本人特有のもので、考え方が大きく異なるのはアメリカです。

アメリカでは新築より中古のほうが売れているとのことです。

なので不動産仲介営業マンの数が半端ではないほど多いらしいですね。

そんなこんなで、終身雇用ではない日本の雇用市場の中で果たして35年の住宅ローンを果たして払い続け、完済することができるのか?

そのことも視野に入れながら考えることも大切です。

しかしあまり考えすぎるのも考え物。「エイヤッ!!」という気持ちで清水の舞台から飛び降りるつもりで買う方向を選択するのも必要ですね。

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