隣室の音の問題,謝罪代行屋みたいなクレーム処理の仲介もやります
先日、管理物件の入居者から一本の連絡がありました。
「あのう、昨夜音楽をかけていたら、お隣さんから壁を叩かれ、今朝起きたら、玄関の前の手摺に貼り紙がされていたんですよ、申し訳ないなぁと思っていて、代わりに謝罪してもらえませんか?」とのこと。
私は心の中で一瞬゛はぁ?゛と思いましたが、そんなことはおくびにも出さず、まずは話を聞いて上げました。
でないと、この手の性格の方は被害妄想が強く、いつまでもおっしゃる方が多く、不動産会社としての一般論を押し通そうとすると、ビジネスとしてやっている管理会社としては商売が成り立たなくなってしまいます。
とりあえず訪問し、事情を聴くと、「私、精神的な病で最近退院してきて、ロックをよくかけるんですが、夜10時頃までかけていたら、昨夜お隣さんが壁をドンドンって叩くんです。私怖くて直ぐに消したんですが、今朝仕事に出かけようとドアを開けると通路の手すりに゛音楽はイヤホンで聞きなさい!うるさいです!゛」と書かれていたんです。なので代わりに謝ってほしいんですよね」とのこと。
不動産屋は謝罪代行屋?それも管理業務の一環です。
住民は平穏な暮らしを望んでいる、それ以外にはありません
少なくとも今回の件では、住人の方が平穏な暮らしを害されたという事実に変わりはありません。
音の問題にはどうしても個人差がありますので、今回の件がどうこうと言うことではなく、クレーム事案が上がっているということは事実として、管理会社が間に入って解決するということです。
私は今回の件の対応はこうでした。
「はい、それは簡単なことなのでいいですよ、でも当社はあくまでも管理会社であって住んでいるわけでない立場です。お隣さんとしては不快な思いをされていることは事実ですので、音の感じ方の問題はあったとしても、発信源となったのは間違いなくあなた様ですので、あなた自身が直接謝罪するのが一番良いと思いますが...。それのほうが誠意があると思われて今後の関係も良くなると思いますよ。我々だけが行って代わりに謝罪して謝るというのは別に構いませんが、今後のことを考えるといかがなものでしょうか?、もちろん付き添いはさせていただきますよ」と諭すと。
「はい、ありがとうございます。じゃあ一緒にお願いします」とのこと、徒歩1秒のお隣様の呼び鈴をピンポーンと押しましたが応答なし。
夜9時ごろだったため、「なんか用事があって今日は遅いのでしょうね、また明日にしましょうか?」と了解を頂き、また後日訪問することに、
何かのテレビ番組であってました。謝罪代行屋さんというビジネスを立ち上げた会社があって、それに俳優の宮川一郎太さんが変装してスタッフとして実際の現場を取材するというもの、謝るというのも「すいません」の一言で済むものではなく、作戦会議として、念入りに1時間ほど打ち合わせを行っていましたね。
何やら全国に数百名?の様々なキャラのスタッフがいると言っていました。
番組では、仕事上で何らかのミスを犯した社員と、その社員の上司という設定でスタッフが上司役で同行、謝り方にもちゃんと礼儀があり、その通りに謝罪、最初はお客さんも「どうなっても知らねぇよ!」と脅しまがいの口調だったのですが、謝罪を続けることでだんだんと口調が柔らかに。最後は手土産を渡して「そりゃすいませんね、またよろしく」と穏便に解決していました。
これは余談でしたが、そんなビジネスもあるんだなと感心したものでした。
音のトラブル解決、もちろん早い対応策が必要
後日、再度発信源の方とお隣さんを訪問、出てきた60代の方に対して「このたびはご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げると「いいんですよ、次から気を付けてください」と、とても真摯な対応を頂き、無事一件落着、発信源の方に対しても「今後は気を付けてくださいね」と伝え、後にしたのでした。
無事解決してよかったですよ。音の問題、同じ建物に住む以上、これは賃貸にかかわらず永遠の課題なのかもしれませんね。
みなさん、気を付けましょう。
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カツキ不動産コンサル
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