重要事項説明書記載の内容は本当に重要なのか?重要でない部分もある?
不動産売買や賃貸で、契約書と一緒に「重要事項説明書」なるものがあります。
重要事項説明とは
これはその名の通り、買主さんにとって重要な事項を説明する書類になります。(まんまですね)
買主さんが住宅ローンを通す場合、銀行にも提出しなければならない書類です。
我々不動産屋が作成しますが、その内容のほとんどは一般の方々は聞いたことがない専門用語がずらりと並んでいてとても難解なものです。
宅建取引士という資格を持った者が説明しなければならないのですが、その資格を取るときは当然勉強しないといけないわけです。
まずは記憶です。中身の内容をすべて覚えさせられ、そして理解し、合格率13~15%という一応難関な国家資格を突破した人物が説明するわけです。
なので、一般の方が1~10までの説明を全部聞いていたら、途中、あくびで返されるのがオチです。
でも重要であることは間違いありません。なんと言っても重要な事項の説明書ですからね。
手を抜くわけにはいきません。
その内容によっては上げ足をっ取ってくる人もいらっしゃいます。
「俺は知ってっぞ~!」てきな…。100人に1人はいますよ。
そんな確率が低いことだったらいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、我々不動産屋は少しでも知っていること、それがお客様の生活に少しでも何らかの影響を及ぼす可能性がある場合は、重説に記載します。
少しでもという表現が微妙に線引きが難しく、それは各営業マンや不動産会社の個々の主観による場合が多いです。
どうでも良い事まで記載されている重説
えっ!主観でいいの?と思われるかもしれませんが、重説の大半(約9割方)は正直どうでもよいことが書かれています。
ですがこれだけは口を大にして言えます。
「本当に重要な事項に関しては、案内時に既に口頭で説明しています」ということです。
それは本当に重要なことなので、´購入動機に影響を与えるほど重要なことだから´です。
そんなことをないがしろにしたまま、なし崩し的に重説の際、「はい、じつはこうなんです」と言われても納得できませんよね。
少なくとも私は本当に重要なことは事前に説明し、そのうえで「それでよければご検討してくださいね」と伝えます。
たとえば、
「この物件では数年前にある事故で人が亡くなっています」
「この物件は計画道路が通る予定です」
「このマンションは来年あたり管理費と修繕積立金の値上がりが予定されています」とかです。
そこまで説明をして了解が得られれば、再度、重要事項説明書にも記載して説明します。
そうすれば「言った言わない」の水掛け論にもならず、何のトラブルにも発展することはありません。
この業界では、そういう当たり前のことをキチンとできていない営業マンがたくさんいるという事を伝えることも重要な事項と思い書いちゃいました。