トラブル・クレーム解決事例 不動産に関するお困り事・ご相談事

新年度が始まりましたね、気温もぐっと上がり、毎日が心地よい今日この頃です。

新年度早々、トラブル解決事案です。

先日、私の知人から相談がありました。60代の男性です。

「分譲マンションに住んどってね、隣に引っ越してきた高齢夫婦の話し声がやかましかとたいね、どげんせやんばよか？（佐賀の方言）」

そうです、マンション等の集合住宅のトラブルで最も多いのが騒音です。

• 足音
• 洗濯機（掃除機）の音
• テレビ音
• 楽器
• 子供（ペット）の泣き声

人それぞれ音の感じ方は違います。

同じ音を出してもお隣りが気にしない人であれば何も問題はありませんが、神経質な人であれば「やかましい騒音」と化します。

何せ毎日の事ですので、一度気になりだしたらずっと気になることでしょう。

注意しようにも角が立たたないように話さないといけません。

警察は原則的に「民事不介入」ですし、弁護士に相談するのも大げさな感じもします。

管理会社は対策をしてくれるのか？

そのマンションが分譲か賃貸かによって違ってきます。

分譲であれば基本住んでいる人がオーナーですので、10戸あれば10人のオーナーがいるわけですね。

分譲マンションは管理会社がありますので、「そこに言えば何とかなる」と思っているオーナーが多くいますが、現実はそうではありません。

先日の60代の男性との会話はこうです。

男性：管理会社に言ったとやけどね、何もしてくれんとたいね

私：何もしてくれないということはないと思いますよ

男性：自分たちで解決しろと言わんばかりの対応たいね

私：それはいけませんね

男性：安普請（やすぶしん）のマンションやけん壁にコンクリートが入ってなかとさね

私：それは欠陥住宅の可能性ありますね

男性：最近引っ越してきて、高齢の夫婦やんけん、お隣やけんあんま言いたくなかとたいね

私：それはお困りですね

賃貸マンションは解決してくれる？

分譲タイプより賃貸タイプの方が管理会社が対応してくれることが多いです。

その理由は、賃貸物件は、10戸だろうと100戸だろうとオーナーは原則1人です。

つまり、管理している会社は一般の不動産業者のケースが多く、ただ1人のオーナーから嫌われたくないため、親身になって話を聞いてくれるわけですね。

そして、対応策とすれば、直接お隣さんに電話をかけるなり、訪問するなりしてくれます。

インターホンを鳴らしても出て来ないお隣さんであれば、封書を投函します。

その封書にはそれなりのことが書かれていて、「ご近所から足音が響くとの苦情があります。ご協力をお願いします」旨の内容です。

先ほどの分譲タイプとは違い、1人しかいないオーナーから「対応が悪いので管理を別の会社に変える」と言われたら、たまったもんじゃないわけです。管理費用を失うことになりますから。

賃貸マンションの管理費用は？

例えば10戸の賃貸マンションで、家賃7万としたら、70万です。

オーナーが管理会社に払う管理費用は5%が相場ですので、70万×5%=月々35,000円です。

20戸あれば7万円、30戸あれば10.5万の管理費用を一気に失ってしまうわけですね。

それは管理会社も必死になって対応するわけですね。

それで生計を立てている管理会社もたくさんあるわけで、久留米市内の某大手E不動産は一時期5万戸もの管理物件があると言われていました。（今は分かりませんが）

5万戸ですよ！ざっと計算してみましょう。

1戸辺りの平均家賃を5万と見積もって、5万円×5万=25億円

25億円×5％をかけると、1億2,500万！です。

この1億が毎月の固定収入となれば、それは何十店舗も展開できますし、何百人ものスタッフを雇う事も可能です。

これが不動産管理会社の実態です。

カツキ不動産コンサルは管理はしているのか？固定給はいくら？

はい、絶賛管理もしていますよ、その数、計7戸です！（笑）

7戸×5万=35万ですから、約1万5千円が管理費用として毎月入ってきています。すごいでしょ！！

あ、先ほどの60代の男性の件ですが、「あーこないだ、偶然エレベーターで会うたさいね、そんときに『お隣の〇〇です。ちょっとお声が』と角が立たんように言うたら、『ごめんなさい、以後気を付けます』て言ってくれて、えらいよか人やった。それで解決したばい」とのことでした。

結局、人対人です。真心と誠意を持って話せば、ほとんどのトラブルは解決します。

本年度もよろしくお願いいたします。