測量の一番の目的をご存知ですか?測量は必ず実施しなければいけないか?

不動産に関するお困り事・ご相談事

先日、契約がすでに終わっていた土地の測量立会いを行ってきました。

元請け業者は私が以前勤めていた某大手N不動産で、円満退職していたため、担当者とも常日頃から仲良くさせてもらっていたので、仕事もかなりしやすかったです。

土地の売買契約もスムーズに進み、お客様と建築会社との打ち合わせに時間がかかりましたが、無事、融資を通すのに問題はなく、融資承認が下りた後、その時点で測量の依頼をするという流れでした。

融資承認後に測量実施

先に測量をしてしまうと、万一、融資承認が下りなかった場合、測量代が発生するという事態になってしまいま
すので、この時点でしか発注することができませんでした。

しかし、そもそも測量というのは本当に必要なのか?という疑問点が湧いてきます。

測量の一番の目的は何なのかを一発でお応えできる方はいらっしゃいますでしょうか?

面積確定?いや違います。それだけに30万も40万も払うのはもったいないですね。

答えは「境界の確定」です。いわゆる´所有権の範囲´を明確にすることが第一の目的です。

では明確な境界標がある場合はどうなの?ということですが、現地に明確に標が打っている場合、それでも測量が必要なのか?ということです。

不動産屋の判断によって意見が二分する

これは間に入る不動産仲介会社や、その会社の営業担当者またはその上司の考え方によって違ってきます。

「えっ?それでいいの?」という感じなのですが、現実はそうなんです。ちょっとおかしい感じはしますが、こればかりは仕方ありません。

では誰がその測量代金を払うのか?、それは売主様です。売主さんの所有する財産ですから、所有権の範囲を「ここからここまでですよ」と点で明示する義務があります。

それを怠ってしまうと、隣接地とのトラブルが発生する可能性があります。それを未然に防ぐのが我々不動産業者なのですが、境界標がすべてあるにもかかわらず、または、誰が見ても「境界はここだ!」と客観的にわかる場合には、わざわざ高い測量代を払ってまで測量をする必要はないと思います。

境界確定が売主の義務

面積を確定することが義務ではなく、境界を確定させることが売主さんの義務ですので、境界標があるのに測
量をするのは不合理という理屈です。

今回の立会いは隣接するお隣さん3件に来ていただき、調査士さんの指示によって何事もなくスムーズに終わりました。

測量代は32万円成り…。

買主さんから言わせれば、「測量しなくていいので、そのぶん売主さん負けてよ~…」ってな感じだったのですが、そうはいかない融通の利かない某大手N不動産、私が以前勤めていたため、少しだけ悪口を言っても許してくれるだろうと思って書きました。

これからカツキ不動産コンサルでは、

「融通が利く」
「小回りが利く
「フットワークが軽い」

そういった不動産会社を目指して頑張っていきたいと思います。

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