不動産購入は第一印象で決まる?「全部知ってから」では遅い理由

不動産に関するお困り事・ご相談事

先日、新築建売住宅をご案内したときのことです。
あるお客様から「まだ物件のことを何も知らないから、決めるのは早い」と言われました。

確かに、家という大きな買い物ですから、慎重になるお気持ちは当然です。ですが私は思わずこう思いました。

「物件のことを100%知ったうえで買うなんて、不可能です」

出会いは不動産も男女も同じ「第一印象」

人との出会いもそうですよね。

結婚相手を決めるときに、履歴書や過去の出来事を全部調べてから「この人にしよう」と決めるわけではありません。

最初に会ったときの印象や、会話のフィーリングが大きな決め手になります。

不動産もまさにそれと同じで、第一印象が決定打になることがとっても多いのです。

早い人は3分で決める!

そのお客様から「みなさん、どれくらい時間をかけて決めるんですか?」と質問されました。

私は正直にこう答えました。「早い方は3分で決めますよ」

もちろん驚かれていました。ですが、これは現実です。

なぜなら、100点満点の物件など存在しないということが皆さん分かっているからです。

70点取れたらもう迷う必要がないのです。

「ここは良いけど、ここはちょっと気になるな」
—— そうやって人は妥協点を見つけながら、最終的に決断しているのです。

ローンが通る事と購入タイミングが前提ですが、お客様が家を購入する決め手となっている割合は、立地4割、価格3割、間取り1割、接客1割のようです。

買う人と買わない人の違い

もうひとつ、面白い特徴があります。

買う人は前向きな質問が多いのに対し、
買わない人は否定的な言葉が多いのです。

「隣地はどのような人ですか?」

「諸経費はどれくらいかかりますか?」

「私はローンは大丈夫ですかね?」

こうした質問は、前向きに購入を考えているからこそ出てきます。

一方で、買わない人は「ここがダメ」「これは気に入らない」とマイナス面ばかり探し、買わない理由を自分で決めてしまうのです。

大切なのは「第一印象+直感」

家探しは情報集めも大事ですが、最終的に背中を押すのは直感と第一印象です。

もちろん、不安を解消できるだけの説明は私たち不動産業者が全力で行います。

ただ、完璧な情報を集めてから決断しようとすると、チャンスを逃してしまうことも少なくありません。

「この家、いいな」
その直感こそが、最高のスタート地点になるのだと思います。

👉 次回は「なぜ新築建売はスピード勝負なのか?」について書いてみたいと思います。

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