持家比率が高まるほどファミリー物件の賃貸市場が厳しくなる?
供給過多の影響もあり、空家が増加傾向にある賃貸物件、アパート、マンション、戸建て住宅
その中でもファミリー物件(2LDK、3LDK)の経営は一層厳しくなることが予想されます。
その要因として晩婚化が進んでいる世の中、それまで賃貸の単身物件で一人暮らしをしていた人が、結婚して子供ができると、部屋が当然狭くなります。
家族構成により部屋数と部屋の大きさは変わる
そうなると、広い部屋を求めるのは必然で、
- ファミリー物件の賃貸
- 新築戸建
- 中古戸建
- 親と同居
- 親が残した物件の相続
いずれかの選択肢に絞られてきますが、その中でもファミリー物件の賃貸以外は持家ということになり、持家比率がどんどん高くなるということです。
それに、子供が少なくなっている世の中、親が持っている土地建物を相続する割合が増加することも必然です。
そうなると、相続のタイミングで、それまで住んでいたファミリー物件からの退去を余儀なく強いられますので、空室率がアップして持家比率が高まります。
長期入居率といった観点でいえば、単身者よりファミリーのほうが高いのは当然ですが、単なる入居率からすれば、今後一層ファミリー物件の空室率は高まる傾向にあります。
ローン金利の安さも影響?
親御さんからすれば、何も財産がない方にとっては、何らかの形で購入することになりますが、そうなると「金利が安いうちに買っておこう」という気持ちになるのも要因の一つです。
築古物件ほど空室率は高まる?
築が古い物件は家賃が安いという利点もある一方で、新築の建築ラッシュによる影響により、築が古い物件ほど退去する可能性が高くなることも事実です。
私の知人でも築30年ほど経っていて古いので、賃貸か売買かは別としても「新しいところに住みたい」という方がゴロゴロ周りにいます。
そして、相続税対策により、家賃を安くしてでも入居率を高めたいという大家さんはたくさんいらっしゃいます。
家賃を安く設定した物件を周辺にたくさん建築されたら、周りの築古物件の大家さんはたまったものではありませんからね。
新築志向が強い日本人
賃貸でも新築志向が強い日本人ですから、少々の初期費用が掛かったとしても新築物件に引っ越したいとなるわけです。
もちろん、地域性も大きくありますので、築古でも需要が高い地域であれば家賃が高くても入居率が高い物件はたくさんありますので、一概に言えません。
今後、「空室が増えてきているなぁ」とお考えのオーナーさんがいらっしゃいましたら、今一度´投資戦略´というものを見直しされることをお勧めします。
その状況(環境)に応じた見直しが必要
その一つとして、売り時と言われているときに、ひょっとしたら想定以上に物件が高く売れる可能性もあります。
売って利益を確定させておくというのも一つの手です。それを出口戦略と言います。
そして、また新たに投資用物件を探すという戦略ですね。
今ならいくらで売れるのか?十分市場調査をする必要があるかもしれませんね。