仲介と買取の決定的な違いとは?売却期間の長期化はマイナスイメージ?
先日、義母からの紹介で、ある地方の物件を見に行きました。
「どうにか売れるものであれば売りたい」と事前に聞いていたため、そういった場合はどんな物件でも見に行きます。
いつどこでどうやって大化けするか分からないからです。たまにあるんですよ、そういった物件が。
どれだけ長くこの業界で仕事をしていても分からない事がとても多く、たまに頭から記憶が部分的にすっぽ抜ける場合があり、
- 灯台下暗し
- 木を見て森を見ず
といったことがよくあります。これは年のせいか?とも思いますが、「いやいやまだ若い」と言い聞かせてます。
分からない時はどうするか?、ネットで調べます。それでも分からない時は次に何をするのか?
詳しい人に聞くことです。
今はGoogle先生も相当レベルが高くなっており、役立つ情報しか上位検索されないようになっているようです。
しかし、やはりネットはネットです。完全自動化だけでは人は生きていけませんから、そこは生の情報を生で聞くのが一番だったりします。
解体費用が高い場合は売れない?
はい、建物が特殊で、解体費用が1,000万かかる場合、それ以上で売れないと意味がありませんね。
例えば、どう見ても1,500万が相場で、それ以上では売れないと見立てた場合、あれやこれやの費用で400万が手元に残ります。
ですが、売主が「いやぁそれでは無理だ、1,000万は絶対残したい」と頑なに言い張った場合はどうするか?
それはそれで構いません。我々は仲介する不動産屋ですから。
買取業者ではない訳ですから。
これが買取業者であれば、「その価格では買い取れません。500万であれば即金で買い取れます。でも解体はしてくださいね」となります。そうなると話は一瞬で流れます。
不動産屋と買取業者の違い
買取業者は即金で買取が出来る価格を提示しますが、不動産屋は仲介ですので、仮に絶対売れない価格で売りに出しても一向に構わない訳です。
ですが、それには大きなデメリットがあります。
極端な話、相場が1千万の物件を売主から「1億で売ってちょうだいな」と言われた場合、そうするしかない訳ですが、ちゃんと説明はしますよ。
「それでは逆にご自分の首を絞めることになりますよ、ネット上で気を引くことはできるかもしれませんが、『そんなバカな』とお客さんから思われたらそれ以降一切見向きもされなくなり、完全に売れ残るリスクがあります」と。
売却期間の長期化はマイナスイメージ
いつまでもネット上に残っている物件、いつまでも看板が立てられている物件、これは「何か問題があるのではないの?」というイメージが植え付けられます。
そのイメージはかなり致命的です。
そして焦った売主は価格を下げるよう不動産屋に促します。
「5千万に下げて売ってちょうだい!」と。すると、営業マンは「はい、分かりました」と言いながらネット上でパチパチとサイトにログインして書き換えます。それだけです。
それを再度見たお客さんは何と思うでしょう。「あの1億は何だったんだ?不動産の価格ってあってないようなもんじゃねぇの?」と。
そうなると市場価格の崩壊につながります。ですが、個人売買に関しては契約自由の原則がある限り、1億と言えば1億、1千万と言えば1千万になるのが現状です。
不動産って難しいですね。
ゴールデンウィーク最終日に取り留めのない話になってしまいました…。
また明日から頑張りましょう。